作品/資料詳細
三味線
しゃみせん地味な縞模様の着物の娘が三味線と撥を持って思案している。夢二の友人でパトロンの佐々木正一郎が、1925年秋に初めて自宅兼アトリエの「少年山荘」を訪れた際に譲られた。夢二自身が「研究的」と称したとおり、光の表現に工夫が見える。背景の薄墨によって娘が闇から浮かび上がるように見え、着物や帯にも体の丸みを強調するように濃淡をつけている。
上部には、歌舞伎「盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)」の一節を版本の書風で書き込んでいる。この一節は客を騙して大金を得た深川芸者の小万が更なる策略を企てる場面だが、夢二は純粋な娘のように描いている。極端な明暗表現は、女性の心の闇とその後の悲惨な復讐を予期させる効果を狙ったものか。
本丁し うそと誠のふた瀬川だまされぬ氣(キ)で
だまされてすへは野となれ山となれわしが
思ひは君ゆへならば三股川の船の内心のうちをおんさつし
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文化財指定-
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カテゴリー
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作者竹久夢二
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製作/発行-
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年代大正14年(1925)
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区分絵画
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寸法76.2×32.5cm
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数量1幅
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備考日本画(軸装)
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所蔵館金沢湯涌夢二館
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資料ID1790
三味線
[所蔵館] 金沢湯涌夢二館
[作者] 竹久夢二
[カテゴリー] 美術・工芸
カテゴリー
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