作品/資料詳細
合作帯
がっさくおび湯涌温泉の山下旅館(現お宿やました)での写真には、これを締めた笠井彦乃が写る。1917(大正6)年6月、京都で同棲しはじめた竹久夢二と彦乃は、彦乃の生母が手織りした甲斐絹(かいき)に、ふたりで草花を描いたという。その裏側には、プラタナスや秋草とともにローマ字を配している。
「HARU/NAREBA/HONOKANI/HANAMO/SAKI/TURAM/SOYORATO/ITOMO/O/TOKU/M」
この短歌については、夢二著『小夜曲』(1915年)の「春なればほのかに花も咲きつらむそよらと人の帯やとくらむ」や、結核療養中の彦乃に夢二が捧げた歌集『山へよする』(1919年)の「ゆく春のけぬがにも花のちりしきてそよらと紅の帯やときけむ」に類似が認められる。夢二好みの服飾を彦乃に着せたいと願っていた夢二は、本作の裏面に秘められているローマ字短歌をデザインとして見せようと思ったのであろうか。1915(大正4)年に夢二は自著『三味線草』の挿絵として、プラタナスと「SOYORA」「NO」「HITO」というローマ字をちりばめた帯を締める彦乃風の女性像を描いている。
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文化財指定-
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カテゴリー
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作者竹久夢二・笠井彦乃
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製作/発行-
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年代大正6年(1917)頃
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区分-
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寸法348.0×20.0cm
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数量1本
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備考帯
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所蔵館金沢湯涌夢二館
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資料ID452
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合作帯
[所蔵館] 金沢湯涌夢二館
[作者] 竹久夢二・笠井彦乃
[カテゴリー] 美術・工芸
カテゴリー
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